メニューについてですが、まず何を柱にするかを決定します。柱というのは具体的にはお店の”ウリ”になるものです。焼き鳥屋では焼き鳥、とんかつ屋ではとんかつのように○○屋のタイプでは決めやすいものです。居酒屋や居食家、多国籍料理、創作料理の場合は簡単にはいきません。ポイントはいくつかあるのですが、一番はお客様がほぼ必ず注文するものを作り上げることになります。
例えばアジア料理店ですと生春巻、韓国料理店ならキムチ等前菜的なものとメイン的で特徴のある、差別化できる商品を考えます。商品の売れ筋をしっかり持つことで、固定客を見込むことが出来るようになります。
「当店のおすすめは○○です」と言い切れるほどの自信がある商品を作り上げることで他店との差別化を図ることが出来ます。その商品は絶対に他店に負けないもの、どこにも無いオリジナルなもの等、特徴あるメニューを柱に他のメニューを考えていきます。
何はともあれメインの出来でお店の成功が決まります。手を抜かず、妥協せず作り上げていきましょう。
メニュー数はお店の形態にもよりますが上限は客席数を目安にすると良いでしょう。それ以上あると食材的にもオペレーション的にも混乱してきます。
大型店(150席以上)ではまずフードメニュー60〜80種類から始めるのが無難では無いでしょうか。個人経営の店ですと40種類もあれば多いくらいです。よく個人のお店で壁一面にメニューの貼ってあるところを見ますが、まず食材管理が出来ていないと思って間違いありません。個人経営のお店では冷蔵庫等、保管庫の数にも限りがありますし、仕込みの手間や時間にも限りがあります。そんな中、70も80メニューがあれはほとんどの食材の鮮度は劣化しており、出て来た料理が美味しいはずがありません。まずは確実に美味しい料理が出来る範囲でのメニュー構成が大切です。
ドリンクメニューなら通常は30〜40種類あれば十分です。例えば地酒のこだわりのお店、焼酎のこだわりのお店等はこだわり商品だけで20〜30種類になりますので、その他のドリンクは少し押さえ気味にします。カクテルを置くのであればベースを4つ程度揃えれば大丈夫でしょう。ショットバーはこの限りではありません。
客席数60席ならフードメニュー40〜50種類、ドリンク(アルコール含)40種類程度が目安になります。
メニュー構成では各業種・業態により違いますので一概には言えませんが、居酒屋を例にしますと、前菜系、一品料理、揚げ物、焼き物、刺身、サラダ、ご飯物、デザートとなります。あとはその時々の旬のものを使った差込メニュー5品程度があれば十分だと思います。各カテゴリーのバランスと、どの商品に力を入れるかで品数は決定します。
メニューブックも業種・業態・客単価で変えていかなくてはいけません。大きさ、字体、色、写真の有無等考えなくてはいけないことはたくさんあります。注意点としてはバランスです。例えば写真入のメニューを作成するとして、すべての写真の大きさを同じにして一覧形式にすれば見やすいとは思いますが、商品カタログのようになり、美味しさ感は伝わりません。メニューブックはお店の商品をお客様に伝える唯一の販促媒体ですので、手を抜かず作成しましょう。 |