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5.取引先の決め方

コンセプトワーク融資、取引先の決め方、立地選定は、ほぼ同時に進めなくてはいけないものなので、どの項目が何番目とは一概には言えません。コンセプトがなければ立地を決めることは不可能ですし、資金がなければお店を作ることは出来ません。取引先がなければ細かい見積もりが出ませんし、見積もりがなければ融資申し込み金額や総投資金額が決まりません。ですから順番としてコンセプトワークから説明し、融資の段取りをつけながら取引先、立地を決めていく必要があると考えます。2号店の場合、取引先はもうあるはずですので、立地が優先してくることになります。

本題に入りますが取引先の決め方として、取引先の経営者様、営業担当者様の人柄や事業に対する考え方、自店に対しての考え方や協力姿勢は非常に重要です。価格が安いだけで決定していると後で苦労することとなります。ですから1社だけで決めるのではなく、地域の複数の業者様から見積もりを取り、直にお会いして話をして決定していきましょう。その席で自店ではこのくらいの価格にして欲しいとか、商品に対しての要求、相談、また、配送のシステムなどの確認をしていきます。

取引先での優先順位ですが、まず、不動産会社(店舗紹介)が必要です。

不動産会社は複数の業者様に自店の条件を伝えて探してもらうようにします。特に敷金や保証金の金額(月数)、月家賃、共益費、仲介料、前家賃、開業前家賃の支払い方等、細かな所まで話しておく必要があります。また、築年数や階数、前面道路の状態、駐車場の有無、水道の状態、下水の状態、電気容量、給排気など、分かる範囲は伝えておくほうが探しやすいと思います。

ただし、あまり条件が厳しすぎると、出店場所はなかなか見つかりません。1号店や個人などでは一等地の好条件などは相当な伝手がない限り不可能です。一本道を入った場所や地下、階数で上のほうの階等、条件が悪くても、売上を作る事ができる立地を探しましょう。

当然ながらお店は移動させることが出来ませんので、出店場所の妥協だけはしないようにしましょう。

次に、設計、施工会社です。コンセプトワークでも説明をしましたが、お店の外観や内装の雰囲気を決定する際に、良く打ち合わせをしておかないと、完成したお店が自分のお店とは全然違うと言うことも実際にあります(その反対で想像以上の出来ということもありますが)。

特に設計に関しましては設計事務所の社長様、実際に設計を手がける設計士の先生の人柄が重要です。こちらの話をよく聞いてくれて的確なアドバイスを頂ける方を探しましょう。建築金額も設計料・設計管理料がいくら、建築躯体、内装でいくらまでなら支払うことが出来るという具合に限度額を決めて話しをしないと費用が膨らみます。あれもこれもと言いたくなりますが、どこかで決めないと設計も進みません。

施工会社も必ず相見積をとり、バランスの取れた金額(材料と工賃)を出してくる施工会社を探しましょう。
あまりにも安すぎる金額では出来上がりが不安ですし、あまりにも高い金額ですと最初からやる気がないか、舐められているかのどちらかです。両極端なところは避けましょう。選定時には設計士の先生と良く話し合い、良い施工会社を選ぶことが、あとあと修正工事や手直し、修繕に費用が掛かりません。悪い設計士の先生と施工会社ですと修正工事に費用が相当掛かります。気をつけてください。

設計事務所が施工会社も行っているところもあります。そのようなところでは建築工事と管理は安心できるところが多いですが、相見積をとることが出来ないので金額的交渉はあまり出来ない傾向にあります。ただしこちらの状況を熱意を持って説明をすればある程度は見ていただけるはずです。

不動産会社、設計会社、施工会社が決まれば、次に調理器具や食材、備品となってきます。内装に関してはテーブル類、ディスプレイ類も考えなくてはいけません。

調理器具ですが大手といえばホシザキ、フジマック等があります。また、中古販売のテンポス等を活用することも視野に入れてください。

まずはどういった器具や備品が必要かを考えます。例えばラーメン屋ですと強力なガスバーナーがスープ用に必要ですし、焼き鳥屋でしたら焼き台、焼き台は炭を使うか、ガスを使うか電気を使うかで値段は違いますし、大きさでも違います。ストッカーとしての冷蔵庫は台下冷蔵庫は何台必要か、4枚扉や2枚扉、冷凍庫、すし屋でしたらネタケースも必要です。

備品ではフライパンや鍋はどの大きさのものがどれ位必要か、仕込み用の機械は何が必要ななどを決めていきます。当然収納スペースも考えてください。そういったリストが出来上がったら、そのリストを元に見積もりを取り、価格交渉を行ってください。相見積を取ることを忘れないでください。限られた費用を効率よく分配するためには厨房設備にはいくら、食器にはいくらといった具合に予算を決め、それに見合った器具、食器を購入すると”アシ”が出にくくなります。

厨房設備での注意点は 
  1.本当に必要か?
  2.他のメーカーはいくらするのか
  3.新品でなくてはいけないのか
  4.大きさ
  5.電気容量
  6.ガスの種類

・・・等です。

1.本当に必要か?というのは必要だからリストアップしたんだとお叱りを受けそうですが、便利そうだから買っておくかといった安易な考えで購入するものが結構存在します。その点を良く考えて購入しましょう。また、資金的に余裕がない場合や高価な器具を導入する場合、リースという手もありますから、業者様に問い合わせてみてください。

食材ではまず、メインの商品(焼き鳥であれば”鶏”、ラーメンでは”麺”や”スープの材料”)を仕入れる先を決めましょう。これが決まらないとお店を開くことが出来ません。それに付随する野菜やお米等も順を追って決めていきます。アルコールはキリン・アサヒ・サントリーという3大メーカーのいずれかということになります。メニュー提案や色々なアドバイスをしてくれるのもアルコール販売のメーカーが多いです。上手に相談して上手に活用しましょう。

その他ではユニフォームや紙類、洗剤、ショップカードやチラシ等がありますので忘れが無いようにキチンと紙に書き出して当たっていきましょう。

開業時の仕事の最初はほとんど交渉事となりますので神経的に疲れますが、頑張って乗り切りましょう!

 

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